ニトリルゴム(NBR)とアルミニウム(A5052)板、 水素化ニトリルゴム(HNBR)と冷間圧延鋼板(SPCC)の接合・接着

まとめ

 ニトリルゴム(NBR)とアルミニウム(A5052)板、水素化ニトリルゴム(HNBR)と冷間圧延鋼板(SPCC)の接合において、それぞれの表面にCB薬剤を塗布して積層し、熱プレスすると、ゴムと金属板が接合し、およそ3N/mmの90°引き剥がし強度を示した。

1.目的

ニトリルゴム(NBR)とアルミニウム(A5052)板、水素化ニトリルゴム(HNBR)と冷間圧延鋼板(SPCC)の接合に対するCB技術の効果を調べた。

2. 試験材料と試験方法

本試験に適用したゴムの架橋システムは、ニトリルゴム( NBR)、水素化ニトリルゴム( HNBR)ともに過酸化物架橋で、硫黄架橋タイプについては、更に検討が必要である。
ゴムと金属の基材に使用した CB化合物は、それぞれに異なる最適な化合物を選定した。

CB薬剤を塗布したゴム材と金属板を積層し、ゴム材料に対して決められた条件で熱プレスした。
熱プレスした幅25mm、長さ60mmの試験片を、90°引き剥がし試験により、接合強度を測定した。

3.結果

引き剥がし試験の結果を、以下の表に示した。
本ゴムの引き剥がし試験は、ラミネートフィルムの引き剝がし試験法を参考にしたもので、伸びの大きなゴムでは強度の変動が大きかったので、最大値と剥離状態を示した。

 

引き剥がし試験結果

ニトリルゴム(NBR)とアルミニウム板、水素化ニトリルゴム(HNBR)と冷間圧延鋼板のいずれの組み合わせにおいても、CB薬剤を塗布しないときには、全く接合せず、引き剥がし試験においては界面で剥離した。
これに対し、それぞれの基材にCB薬剤を塗布した時には、接合が起こり、引き剥がし強度の最大値は、NBR/アルミニウム板では3.0N/mm、HNBR/冷間圧延鋼板では2.8N/mmであった。いずれの場合も金属板の表面にゴムが点々と残った状態であり、部分的に凝集破壊が起きた。

この結果、ニトリル系ゴムと金属板の接合において、CB技術が接合強度向上に寄与することが示された。

分子構造が複雑なゴムの接合には、瞬間接着剤、ゴム溶剤、エポキシ系接着剤など様々な接着剤が使われますが、アルミや鉄などの金属との接合強度を高めるためにCB技術もぜひ併せてご検討ください。

貴社条件に合わせてテストを行いますので、お気軽にお問い合わせください。


ニトリルゴム(NBR):
ブタジエンとアクリロニトリルからなる共重合体。ポリマー構造上、アクリロニトリル基が増加すると耐熱性、耐油性が向上し、ブタジエン基が増加すると耐寒性が向上。その共重合比を変えることにより耐熱、耐寒、耐油性を幅広く変化させることが可能。
自動車用をはじめ、シール材料として各種品目へ広く利用されており、性能、加工性、価格のバランスが最も良いゴム材料。
機械的強度、耐圧縮永久歪性が優れている反面、耐オゾン性や耐寒性が他のゴムより劣る。


水素化ニトリルゴム(HNBR):
代表的な耐油性ゴムであるNBRの耐熱性・耐候性改良を目的として開発されたHNBRは、NBRの主鎖中に含まれるブタジエンユニットの二重結合を化学的に水素化し、NBRよりも耐熱性、耐油性、機械的強度、耐圧縮永久歪性に優れる。HNBRは他の耐油性ゴムには無い高い破断強度や優れた耐摩耗性を示す。

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